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美容院DXとは?必要性と活用事例を解説

この記事では、美容院のDXについて美容院DXの必要性、メリット、導入事例などを交えて解説しています。

現在、あらゆる業種でDXの必要性が叫ばれており、美容業界も例外ではありません。なぜ今DXが必要なのか、メリットは何か、どのように進めていくのか等を、以下に説明していきます。

美容院におけるDXとは

まず、美容院DXについての概要です。DXという言葉の意味、DX化の必要性について説明しています。

DXとは何か

DXは、「デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)」の略語です。
経済産業省の「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン(DX 推進ガイドライン)」ではDXを以下のように定義しています。

「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。」

つまりデジタル技術を導入することにより、社会の変化に合わせ新しい価値を創出していくことがDX化の本質的な意味となります。

美容業界においても、業務のデジタル化で効率化を行っていくとともに、顧客ニーズに則った新しいサービスの提供、他店との差別化を図ることが美容院DXの目的であると言えるでしょう。

美容院DXの必要性

なぜ美容院DXが必要となるのか、について美容業界の現状とDX化のメリットという2つの視点から見ていきます。

美容業界の現状

厚生労働省の調査によると、2020年度の美容院数はおよそ25万7,000軒と過去最高数に達しています。市場規模で見ても、2020年度の事業者売上ベースは前年度比で92.7%、金額にして1兆9,700億円になる見込みであり、急速に市場が拡大しています。

一方で美容業界もコロナ禍により、厳しい状況に立たされています。特に緊急事態宣言中は人々が外出を控えていたこともあり、セルフカラーの需要減少など美容院への関心低下を招いています。

以上のように、急激な美容院数の増加と美容院への関心低下によって、美容業界の競争が激化しています。競争に勝ち残っていくためには、顧客満足度を上げて他店とは違う新しいサービスや価値提供が必要です。この課題解決のため、DXは有効な手段となるでしょう。

美容院DXによるメリット

次に、美容院がDXを行うことで得られるメリットを紹介します。DX化の主なメリットとして「顧客の利便性向上」「顧客情報の管理と分析」「事務作業の効率化」の3点が挙げられます。

1.顧客の利便性向上

各種ツールやシステム導入で、顧客の利便性を上げることができます。

ホットペッパービューティーアカデミー「美容サロンのDXに関する利用意識・実態調査」(2022年7月)によると、 「美容サロンで『もっと短縮したい』時間」は、男女とも1位は「受付」、2位が「会計・支払い」という結果が出ています。

上記の要望に応えるために、例えば予約システムを導入し、お客様に受付時に必要な情報も入力してもらうことで店頭での受付時間の短縮につながるでしょう。また、キャッシュレス決済システムの導入で会計の時間を短縮が可能です。

2.顧客情報の管理と分析

顧客管理アプリなどの利用で顧客情報をデータ化して管理すれば、そのデータをマーケティングに活用することができるようになります。

顧客データの取得には、顧客管理アプリを使用する他にも、顧客管理機能が付いている予約システムや顧客カルテを電子化するアプリなどを活用する方法があります。

データ化した情報から来店頻度や顧客の好みなどを分析し、顧客一人一人に合わせた様々な提案をしていくことが可能です。

3.事務作業の効率化

シフト管理ソフト給与計算ソフトなどを使って事務作業を自動化することは、業務時間の短縮と効率化につながります。

自動化することで生じた余裕を、技術の向上や新たなサービスの開発の時間に充てることが可能です。また、スタッフの負担軽減になることで離職率の低下も期待できます。

これらのシステムは種類も豊富で、比較的導入が容易です。まずはこのあたりからDXを始めていくこともよいでしょう。

美容院DX化のポイント

DX化のメリットは大きなものになりますが、一方懸念される点として導入コストがあります。個人経営・美容師の独立が多いことが美容業界の特徴であり、慎重なコスト計算が求められるのは当然のことです。

しかし、現在多くの独立店がDX化を行っています。DXを行っている店舗が提供するサービスと品質、業務効率はそうでない店舗に比べ高いものになっています。またあらゆる業種でDX化が求められている現在、DX化の先駆けとして注目・興味の的になるチャンスでもあります。

DX化を一気にやろうとしてもコスト面をはじめとして、難しいことあるかもしれません。今できること、必要なことから少しずつ始めていくことが大切です。

美容院におけるDX化活用例

ここからは、DX化事例を見ていきます。新しい技術を取り入れたことでどのように変わったのか、を知ることで今後DXを進める上での参考になるでしょう。

バーチャルメイクシミュレーター

コーセー ミルボン コスメティクス 株式会社は、業界初となる、「眉」と「髪」の製品カラーイメージを組み合わせて再現できるバーチャルシミュレーターを導入しています。

このバーチャルメイクシミュレーターは、AI・AR技術を活用し「眉」と「髪」のカラーイメージを他のメイクアイテム使用イメージと合わせて顔画像上で再現します。顧客の希望する施術後のイメージを忠実に再現することができ、施術前に理想の印象を可視化・提案することが可能になりました。

また、同社は「印象プロデュース」というWEBアプリケーションを開発しています。従来の紙カルテを使用した提案に比べ、可視化されたカウンセリングを行うことで、より分かりやすく、また選ぶ楽しみが増え、顧客満足度がアップしています。

今後は、これらのWEBアプリケーションをさらに進化させ、AIによる印象分析機能や、メイクアップシミュレーターと印象プロデュースの連携機能などを盛り込めるよう開発を進めています。

参照 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000189.000041232.html

ヘアサロン特化型のスマートミラー

株式会社ミラーロイドが開発した「ミラーロイド」は、サロン店舗の鏡をスマートミラー(Android OSを搭載した鏡)にしたものです。鏡に内蔵されたカメラで撮影した顔を映し出し、様々なスタイル、カラーなどを簡単に呼び出すことができるので、自由自在に髪型のシミュレーションが行えます。

カット後のイメージのズレを無くし、顧客の理想に限りなく近い施術をすることが可能になりました。また、施術情報は写真と動画で残るため、カルテ管理も容易になります。このため美容師の業務負担を減らすとともに、物販や単価アップへの訴求をミラーロイドを通して効率よく行うことが可能です。

すでにミラーロイドが設置されている店舗では、昨年同月と比べ、来店者数が約170%、店販商品の売上が約200%、総売上が約120%アップした事例も実証されています。

参照 https://www.mirrorroid.co.jp/

自動シャンプー機器

「AQUA FORTE plus(アクアフォルテ プラス)」は、タカラベルモント株式会社が開発した自動シャンプー機器です。手洗いと違い、ゴシゴシと擦らないためキューティクルや地肌も傷めず、カラー後の弱っている髪や地肌にも余分な負担をかけずに洗い上げることが「AQUA FORTE plus(アクアフォルテ プラス)」の特長です。

これにより、顧客へ頭皮・髪に優しく、スタッフの技術レベルによらない気持ちの良いシャンプーをいつでも受けられるようになる、という新しい価値提供が可能です。また、スタッフはシャンプー時間短縮によって生じた余裕を他スタッフのサポートや、顧客への手厚いカウンセリングに回すことができるようになります。

シャンプー自動化というDXによって、顧客、サロンともに大きなメリットが生まれた一例です。

参照 https://www.tb-net.jp/product/shampoo/aquaforte.html

まとめ

美容業界の競争が激化していることで、生き残るためには、顧客満足度を上げ、新しいサービスや価値提供が必要になってきています。このため、美容院のDX化は避けられなくなっているのです。

DX化によるメリットは顧客の利便性向上や業務効率化など数多くあります。コスト面など導入が大変な部分もありますが、ここで紹介した事例なども検討しながら少しずつ着手してみてはいかがでしょうか。

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