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マッチングサイトの構築に必要なこと 立ち上げ方法や予算相場までご紹介

 近年「マッチングサイト」が有力なビジネスモデルの一つとなり、新たなビジネスとして始める方も多くなっています。この市場拡大の背景には、<シェアリングエコノミーの市場拡大>があると言われています。

 今後もマッチングサイトの市場は拡大するとみられています。そこで、新規でマッチングサイト構築を検討されている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

 この記事では、新しくマッチングサイトを立ち上げようと考えている方に向けて、その種類や立ち上げ方、収益化する方法などもご紹介いたします。

そもそもマッチングサイトとは?

 マッチングサイトとは、運営側(会社や個人も)が提供者(サービスや物を提供する人)と利用者(サービスや物を利用する人)を管理し、マッチングさせるサイトです。例えば、求人サイト、クラウドソーシングなどがこれに当たります。そして、マッチングサイトは需要と供給があるところに生じるものなので、今では介護業界、製造業、副業のマッチングなど幅広い分野で用いられています。

マッチングサイトの分類

 マッチングサイトは、①BtoB、②BtoC、③CtoCの3つにその種類が分類されます。

①BtoBサービス

 仕事を依頼したい企業と仕事を受けたい企業を結びつける、ビジネスマッチングと呼ばれている分野です。よくみるサービスとしては、比較見積もりや、受発注の管理、シェアリングサービスなどが挙げられます。有力なサービスとして、比較Biz、ボクシルなどがあります。

 企業間ニーズのマッチングのため、市場規模は限定されますが比較的高額で取引されるため、安定的な収益が見込めます。収益は手数料が基本ですが月額費用をとることもあります。

 BtoBでは、PCユーザーであることが通常であるため、Webサービスが優先的に作られる傾向です。そのため、マッチングサイト立ち上げ時の初期にはWebアプリの開発が必要です。

②BtoCサービス

 企業と個人消費者を結びつけるサービスです。ビューティーサロンや宿泊施設、転職・求人サイト、ネットショッピングモールなど個人のライフスタイルに身近なサービスが多いです(じゃらん、Indeed、楽天ショッピングなど)。

 BtoCにおいては、一見で訪れる人も多いため、最終的な成約率を高めることがで非常に重要となります。そのため、検索機能の拡充、サイトの見やすさ、成約ボタンの装飾などが重要となってきます。

 立ち上げ初期段階では、SEO向上のためWebアプリの開発が必要です。

 市場の広がりは小さいものの、特化型サイトやニッチな分野はまだ立ち上げの余地があります。収益は手数料によって得ます。

③CtoCサービス

 婚活、車のシェア、英語教師・家庭教師などのマッチングや、フリマ・オークションがこの分野です(有力なサービスとしては、akippa(駐車場が必要なドライバーと空き駐車場のマッチング)、キッズライン(子どもを預けたい保護者とシッター経験者のマッチング)など、様々なものが挙げられます。ニーズがどんどん多様化・細分化されていく中で、今後も伸びていくことが期待されています。

 最初はWebサービスを開発し、スマホアプリを開発していくケースが多く、手数料を得て収益を得るサービスが多いです(稀に月額料金を得る場合も)。

収益化するための方法

 マッチングサイトを立ち上げるといっても、どうやって収益を上げていくものでしょうか。その方法をご紹介します。

①広告収入

 ボクシル(SaaSのマッチング)は広告収入による収益化で成功しているといえるサービスです。PV(PageView)を増やすことで広告主としての価値を高めて、収益化につなげます。

②手数料収入

 楽天、Amazon、メルカリ、クラウドワークスなどなど、多くのサービスで導入している収益化方法です。取引額が増えれば増えるほど得られる手数料も増え、利益を得ることができます。

③サブスクリプション収入

 一定期間使用できる権利をユーザーに与えることで料金を得る収益化方法です。Pairsなどが導入し、ユーザーがコンテンツに価値を感じ、課金ユーザーが増えることで収益性は向上します。

マッチングサイトの構築方法

 マッチングサイトを具体的に構築する方法として、代表例を4つを挙げて、メリット・デメリットとともにご紹介致します。

①Osclassを利用する

 Osclassはマッチングサイトをオープンソースで構築できるもので、マッチングサイトの構築に特化したCMSです。マッチングサイトの構築方法としてよく目にした方もいると思います。

<メリット>

 何と言っても、会員登録機能、マッチング機能、会員情報確認機能、検索機能を標準で備えており、立ち上げを早くできることです。また、予算100万円から比較的安くできますし、外注せずに自社でカスタマイズすることも可能です。Osclassを利用したことで有名なサービスは「ジモティー」です。

<デメリット>

 一方、デメリットとしては、ソースコードのメンテナンスがあまりされていないこと、日本語の情報が比較的少ないことです。また、Osclassに対応できる制作会社は少なく、依頼の難易度が高くなります。また、後から改修するとコストが高くつくとされています。そのため、マッチングサイトを構築する手段としてはあまりお勧めできません。

②WordPressを利用する

 サイトの作成、管理が非常に簡単になるCMSがWordPressです。テーマはたくさんあって、マッチングサイトに適したテーマを探すこともできます。もっとも、カスタマイズできる余地は少なく、サービスを拡大したいとき、結局のところ一からプログラムを開発することになるかもしれません。

<メリット>

 メリットとしては、比較的早く・安く(100万円~)構築することが可能であること、外注せずに自社でカスタマイズできること、安く早く構築できるためビジネスの仮説検証にも用いることができる点です。

<デメリット>

 一方デメリットとしては、例えば規模を大きくしようとシステムを改修すると高コストになることもあります。さらに、自由にマッチングサイトを作ることは難しい点です。

③パッケージ開発を利用する

 パッケージとは、マッチングサービスを作るためのベースとなるシステムで、低コスト・短納期でのシステム開発を可能にします。マッチングパッケージを提供している企業は多いですが、その内容は千差万別で、細かい機能の調整が難しいなど運用においてトラブルも多いです。そのため、提供事業者選びは重要になってきます。

<メリット>

 メリットは、何と言ってもコストを抑えて短期間で豊富な機能を備えたサイトの立ち上げが可能なことです。また、提供企業にもよりますがカスタマイズもできます。

<デメリット>

 一方、WordPress等よりも比較的高額なことと、提供事業者によっては、できることに差があることです。

④月額で構築

 月額で構築するとは、受託開発のうち、月額制で専属の開発チームを構築しそこでサービスをリリースする方法です。独自チームを外部に作って、スモールスタートを切ってから、進めるうちにスケールアップさせていきます。サービスを継続して伸ばしていきたい企業には、お勧めの方法です。

<メリット>

 メリットとしては、長期契約を結ぶことで結果的にお得になる場合が多いこと、サービスの仕様変更等にも柔軟に対応できること、外部と一緒に構想しプロジェクトを推進できることなどが挙げられます。

<デメリット>

 デメリットとしては、拡張・拡大しない固定化したサービスの構築の場合、高コストとなることです。

マッチングサイトに必要な機能とは?

共通して必要な機能

 マッチングサイトを構築する場合、必要な機能は何でしょうか?どのマッチングサイトにも共通して必要な機能としては以下のものが挙げられます。

・会員登録

・利用規約

・運用者管理画面

・ログイン、ログアウト

・案件一覧、詳細、検索

・申込み

・受発注の確認

・メッセージ

・お気に入り

・ユーザー管理

・メール通知

マッチングサイトのタイプ別に必要な機能

<BtoBマッチング>
 例えば、BtoBとしてよくある比較見積もりサービスなどは、コンテンツ編集(比較する商品等の編集)のためのCMS機能、フォーム機能の充実が必要です。扱う商材の入れ替わりによって、表示の入れ替えの必要性が高く、CMS機能が必須となります。システム自体はシンプルですが、CMS機能にコストがかかり、予算として500万円程度必要となります。

<BtoCマッチング>
 例えば、人材系のサービスでは、共通で必要な、検索やメッセージ機能に加え、求人一覧、応募、報酬受取申請などが必須となります。

<CtoCマッチング>
 共通で必要なメッセージ機能に加え、決済機能が必須です。さらにあると良い機能として、ユーザーフォロー、お気に入り機能、メルマガ配信機能が挙げられます。決済機能の構築には手間と資金が必要となるため、構築には1000から2000万円以上かかるケースも多いです。

マッチングサイトの構築費用の相場

 マッチングサイト構築費用の相場としては、必要な機能はどれくらいあるのかなどによって大きく異なるため一概に述べることは難しいです。

 機能ごとでは、例えば、ログイン機能だと20~50万円、ユーザーデータ管理機能だと50~100万円、決済機能だと10~20万円程度となります。また、サービス全体としては、メルカリなどのプラットフォーム型だとシステムが複雑であるため1000万円から、マイナビエージェントなどの仲介型だと500万円からが相場とされています。

 さらに、エンジニアを採用のための費用として、5人月程度は平均的なマッチングサイト作りに必要となります。加えて進行管理に必要なディレクション費用やデザイン費用等がかかります。

 そのため、サイト構築には1000~2000万円程度が必要と見込んだ方が良いでしょう。特に決済機能が必要な場合には、費用が高くなる傾向にあります。

 ここで注意点としては、外注の際に安さを理由に選ぶことは失敗するリスクが高いです。人月があまりにも低いとレベルの低いエンジニアが開発しているケースがあり、後日大量のバグが発見されてコストが余計にかかることがあるためです。そのため、安さを理由に外注先を選ぶことはお勧めできません。

マーケティングのためのサイト立ち上げ時のポイント

 マッチングサイトの開発は、開発がゴールではなく、安定的、継続的に収益を上げる、つまり売り上げを増やす必要があります。そのため、マッチングサイトでどうマーケティングするかが重要です。

 売上げについて、<売上 = ユーザー数×平均購入単価(課金単価)×購入頻度>と分解できます。平均購入単価は商品やサービスに依存し、サイト自体では操作はできません。そのため、売上を、ユーザー数または購入頻度を上げることで伸ばすことを考えます。すると、Webマーケティングの観点から、マッチングサイトの構築には、①集客に優れたサービスを作り、②ユーザーの離脱を防ぐ、この2点が重要です。

①集客に優れたサービス

 集客を上げるにはどうすれば良いでしょうか?まず、サービス開始直後は訪れるユーザーが少ないため、Web広告やSEOで集客を上げることが効果的とされています。そこで、マッチングサイトを外注する際には、Web広告と相性の良いラインディングページ(LP)を作れる企業か、SEO対策について詳しい企業か、など検討する必要があります。

 ここで、少なくともLPについてはデザイン会社への発注で足りますが、SEOコンサルなどに高額なコンサル費用を払わなくて済むように、SEOについてはシステム開発者も最低限のことは知っておくべきです。

②ユーザーの離脱を防ぐ

 ユーザーの離脱を防ぐために非常に重要なことは、アプリやWebサービスの使いやすさです。多くのユーザーを獲得しているメルカリ、UberEatsなど、使ってみて非常に使いやすいと感じた方も多いと思います。そのようなサービスに共通して言えることは、快適な使い心地のため、次も使いたいと思えることです。一方で、2010年頃にできたサイトは使いやすさの点で悪くなってきています。サイトの外注には、ユーザビリティをどうするか共有しておくことが重要です。

制作会社の選び方

 マッチングサイトを作るには、少なくとも最初は開発会社に依頼した方が良いでしょう。ここでは、マッチングサイトの制作を依頼する会社の選び方を解説します。

①技術のあるエンジニアの存在

 まずは、何と言っても、優秀なエンジニアの存在です。サイトを直接作るのはエンジニアのため、能力次第で出来栄えの良し悪しが決まります。仮に技術の低いエンジニアしかいない制作会社に依頼しても、開発後にバグなどが見つかって余計にコストを要することもあります。エンジニアの能力は、経験年数や経歴、参加したプロジェクトの種類などによりますので、依頼を検討している会社に直接質問してみて、判別すれば良いでしょう。

②制作会社の過去の実績

 出来上がったサイトが不十分なものであれば使い物になりません。そのため、依頼先の開発会社の過去の仕事の実績を確認し、要望に適うサイトの構築ができるのか見分けることが重要です。これまでの実績を見せてもらったうえで、(1)予算規模、(2)納期時期、(3)困難だった点、(4)技術の選定などを質問し、確認しておきましょう。回答から、プロジェクトにどう向き合う会社なのかわかると思います。

マッチングサイト構築におすすめ企業3選

 マッチングサイト構築は最初は外注することをおすすめしました。それでは、どのような会社に依頼するべきか、ここでは代表例をご紹介いたします。

①エネセーブ株式会社

 マッチングサイト構築に一押しは、エネセーブ株式会社です。マッチングサイト構築パッケージ「シェアマッチを提供しており、過去の成功事例よりサービスを成功させるためのノウハウを非常に多く蓄積した会社です。新規にサービスを構築することを検討した場合、最もお勧めの会社となります。

②株式会社パルムゲート

 まず、株式会社パルムゲートです。マッチングサイト構築パッケージを提供しており、パッケージに含まれていない機能も柔軟にカスタマイズして実装してもらうことができます。

③株式会社Hajimari

 続いてご紹介するのは、株式会社Hajimariです。東京のエンジニア人材のマッチング事業を行う企業です。マッチングサイト構築パッケージを提供しており、実績をもとにしたノウハウを盛り込んだ開発が可能です。

おわりに

 ここまで、マッチングサイトの種類、収益化の方法や、マッチングサイト立ち上げ時のポイントなどをご紹介致しました。今後、マッチングサイトの市場規模は拡大すると言われています。上手にマッチングサイトを立ち上げ、運用していければ、新たなビジネスチャンスも広がるでしょう。是非、ご紹介した情報を活用していただき、ビジネスチャンスをつかんでいきましょう。

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