システム開発 Webサイト作成のためのノーコードツールの選び方、おすすめツールのご紹介 2023.01.26 コードを書かずWebサイトを作れたら、と思っている方も多いと思います。難しいコーディング技術に躊躇する方も多いでしょう。そんな方におすすめなのが、ノーコードツールです。ノーコードツールとは、コードを書かずにWebサイトやアプリケーションを構築できる開発ツールです。この記事では、ノーコードツールの選び方や、注意点、おすすめノーコードツールまでご紹介していきます。 ノーコードツールの選び方 ノーコードツールを使えば、誰でも簡単・スピーディにWebサイトの開発ができます。ただし、Webサイトを作るためのノーコードツールを選ぶ際は、サイトを作って何がしたいのか、その目的に応じて決めることが重要です。目的に応じて必要な機能や料金プランなどが異なるため、事前にはっきりとした目的を持っていれば最適なツールを選ぶことができます。どんなWebサイトにしたいのか、具体的に想定してご自身の目的に合ったツールを選びましょう。以下で詳しくみていきます。 ①事前にサイト作成目的に応じて必要な機能を整理する ノーコードツールは、ツールごとに対応領域が異なります。そのため、まずはサイト作成目的とそれに必要な機能を整理しておきましょう。例えば、コーポレートサイトを作成する場合、メインビジュアル、コンセプト、会社プロフィール、事業内容やサービス説明、連絡先やSNSの情報などが必要です。その他にも、サイトの趣旨や目的に応じて、動画コンテンツやアニメーションの使用、SNSとの連携、販売ページ、必要なページ数などが候補として挙げられます。 Webサイトは、来訪ユーザーが求めている情報を提供したり、行動を誘導するためにあります。Webサイト自体は、作るだけが目的ではなく、本当の目的を達成する手段ですので、ユーザーの反応や使い心地などを意識して必要な機能やデザインを吟味することが求められます。 ②初心者には豊富な解説があるものがおすすめ ノーコードのツールはプログラミング不要でWebサイトを作れるものですが、Webサイト作成の基本的な知識を知っておいた方がスムーズな場合も多いです。そのため、Webサイト作成初心者の方は、途中でつまずかないためにFAQが豊富なツールを選びましょう。また、日本語でのサポートがあるかも重要です。加えて、GoogleやYouTubeに解説の記事や動画があるか確認しておくことも有益です。 ③目的に合った料金プランか ノーコードツールには無料のものも多くあり、コスト軽減のためにこのツールを使うユーザーも多いです。しかし、無料の範囲はどこまでか、サービスによって課金形態が異なる点に注意が必要です。例えば、1ページ作成までは無料だけども、その後はページ数に応じて費用が課金される仕組みのツールもあります。また、広告の有無によって料金が異なることもあります。 そのため、サイト作成の目的に沿って機能を考えたとき、必要な機能を備えるために最適なプランはどれか、予算と相談しながら、検討する必要があります。一から作ったサイトを後から作り直すことは時間が余分にかかるだけでなく予算的にも負担のかかるものです。ツール選びの際には、必要な機能を備えた料金プランを選択することが不可欠です。 ノーコードツールを使うときの注意点 ノーコードツールにはメリットも多いですが、デメリットや注意点もあります。 ①デザインのカスタマイズに限界がある ノーコードツールはデザインもテンプレートされ、手軽に作れることができます。その反面、デザインのテンプレートの中に、欲しい素材がない場合もあります。そのため、同じツールを使った他社と似たようなデザインを使用すると個性が出にくくなります。 また、ノーコードツールでは、自社独自のシステムの構築や、独自の機能の追加などには対応できません。最低限必要な機能やシステムで足りる場合にはノーコードツールでも十分ですが、オリジナルのデザインを希望する場合はコーディングやデザインのスキルが必要になってきます。 ②ランニングコストにお金がかかる 知らない方もいるかもしれませんが、ノーコードツールはランニングコストは比較的高いです。無料のプランから有料プランに変更すると、WordPressで構築するよりも高額な費用がかかる場合があります。例として、WordPressの月額費用のおおよそは、レンタルサーバー代が年間6,600〜13,200円(初期費用約3,000~13,000円)、ドメイン代が年間1500円ほどです。 Webサイトを長期で利用したり、ビジネス目的で利用する場合は、コストパフォーマンスを無視できません。ノーコードツールの低価格プランの費用とWordPressに必要な費用に大きな差はありません。しかし、将来的に事業を拡大するとなったとき、ノーコードツールの場合、高価なプランへと変更が必要になる可能性もあります。自身でWebサイトを作ったり、WordPressの構築の方が、長期的に費用を抑えられる可能性があります。ランニングコストを念頭に置いてノーコードツールを選ぶべきか考える必要があります。 おすすめのノーコードツールのご紹介 ここまでノーコードツールの選び方、注意点をご紹介してきました。ノーコードツールを選択肢に考えている方も多いかもしれません。ここからは、おすすめのノーコードツールをご紹介していきます。 ①オンラインストアで販売活動をしたい方向け<BASE> BASE:https://thebase.in/ BASEは、オンラインストアが簡単に作れるサービスです。BASEの操作画面はシンプルで、快適な操作性が特徴です。画面左からドラッグ&ドロップでオリジナルのECサイトが作れます。また、無料のテンプレートも多数用意してあるので、好みのテーマでECサイトをデザインできます。おしゃれなテンプレートにスライドショーや動画などを設置してオリジナリティを出すこともできます。 料金プラン ①はじめてのECサイト作成<スタンダードプラン> ・費用:0円 ・機能:商品登録数の上限なし、無制限のメルマガ配信、Amazon Payを含む決済手段が豊富、ショップデザインをHTMLで編集 ②月商17万円以上<グロースプラン> ・費用:月額5,980円 ・機能:スタンダードプランと同じ BASEは、初期費用・月額費用0円で利用できることが特徴です。ただし、商品やサービスの売却時に、決済料とサービス料の費用がかかります。取引手数料が3%、決済手数料は注文ごとに3.6%+40円の料金負担です。また、「BASEかんたん決済」を利用すれば、クレジットカードやキャリア決済(携帯大手3キャリアなど)の支払いの対応ができます。さらに、無料の拡張機能「Instagram 販売App」では、Instagramと連携して投稿した写真からユーザーをBASEに誘導できますし、有料の拡張機能ではメルマガやブログなどからの集客も可能です。 ②ECサイトを作成したい方向け<Shopify> Shopify:https://www.shopify.com/jp Shopifyは、カナダで創業されたECサイト作成サービスで、初心者でも扱いやすく手数料が安いこともあり、2017年頃から日本で急速に広まりました。低コストで商品の売買が可能となることから、ECサイトの世界No.1シェアを獲得しています。 Shopifyは、パーツを入れ替えて簡単にレイアウトを変更でき、お店のデザインを気軽にカスタマイズできます。初心者でも、商品やサービスを扱うために必要な機能が最初から揃っており、ECサイトを作成する際におすすめです。 料金プラン ①はじめてのネットショップ開設向け<ベーシック> ・費用:25ドル/月 ・機能:ECサイト構築の基本的な機能 ②より利益を伸ばすには<スタンダード> ・費用:69ドル/月 ・機能:複数人数での管理画面操作、分析レポート機能 ③大規模ビジネス向け<プレミアム> ・費用:299ドル/月 ・機能:プロモーションの自動表示、1契約で10サイトまで開設可能 ※上記のプランいずれにも14日間の無料トライアルがあります。 月額費用が比較的安価なため、ECサイトのスモールスタートに向いています。また、多言語・多通貨決済に対応しており、海外向けの取引を行う際にも有効です。ただ、注意点としては、詳細な情報は英語で記載されていることが多いです。サイト内のアプリの使い方なども英語で解説されているものが多く、情報の取得に時間がかかります。 ③自由度が高いノーコードツールを使いたい方向け<STUDIO> STUDIO:https://studio.design/ja STUDIOは、サイト作成の初心者でも簡単にWebサイトが作れるツールです。コーディングの知識や経験がない場合でも、直感的にドラッグ&ドロップの操作でサイト作成が可能です。ボタンひとつでテキストや画像の挿入ができるので、複雑な操作を覚える必要がありません。 STUDIOには使い方を紹介する動画が豊富に用意され、わからない点もすぐに解決できまることも魅力です。また、CMS機能がついており、ブログ運用にも対応しているため、サイト公開後も幅広く活用できます。 料金プラン ①個人・小規模プロジェクト向け<free> ・費用:0円 ・機能:デザインツールの全機能、CMS(1,000アイテムまで)、フォーム(100件まで) ②独自ドメイン利用に<Starter> ・費用:月額980円 ・機能:デザインツールの全機能、STUDIバナーの非表示、フォーム(計1,000件まで)、月間PV数 50,000PV ③コーポレートサイトやブログ制作向け<CMS> ・費用:月額1,980円 ・機能:CMS(1,000アイテムまで)、フォーム(計10,000件まで)、月間PV数 100,000PV ④規模の大きいプロジェクト向け<Business> ・費用:月額4,980円 ・機能:CMS(10,000アイテムまで)、月間PV数 1,000,000PV、優先サポート STUDIOのFreeプランは、約40のデザインテンプレートが無料で使えます。無料でも他のサイトの有料版と比べて遜色がなく質の高いデザインが魅力で、デザイン性の高いWebサイト作成が可能です。さらに、共同編集にも対応し、チームでの活用することにも向いています。ただし、無料版は独自ドメインの使用や、ネットショップの作成にも対応していないため、ビジネス目的に利用する場合、有料版を選択しましょう。 ④とにかく簡単にWebサイトを作成したい方向け<ペライチ> ペライチ:https://peraichi.com/ ペライチは日本企業が開発したサービスで、日本人向けのデザインが豊富です。デザインのテンプレートは豊富で初めてでもプロ顔負けのデザインができます。「誰でもカンタンにホームページを作れるサービス」がコンセプトのため、簡単に1枚のWebサイトが作れます。また、個別に丁寧に操作説明をしてくれるので、登録してからすぐにWebサイトの完成も可能です。 料金プラン ①手軽にLP作成<スタートプラン> ・費用:0円 ・機能:常時SSL対応、1ページ作成、スマホ最適化 ②独自ドメイン利用・SNS連携<ライトプラン> ・費用:月額1,465円(年一括払い) 月額1,628円 ・機能:独自ドメイン、SNS連携、3ページ作成、フォーム設置 ③広告を非表示にしたい<レギュラープラン> ・費用:月額2,950円(年一括支払い) 月額3,278円 ・機能:HTML/CSS/JS埋め込み、5ページ作成、アクセス分析、広告非表示 ④集客手段を増やしたい<ビジネスプラン> ・費用:月額3,940円(年一括払い) 月額4,378円 ・機能:20ページ作成、パスワード保護、メルマガ配信、ファイルダウンロード ⑤予約時間が異なる複数のコースを作りたい<ビジネス+プラン> ・費用:月額6,910円(年一括払い) 月額7,678円 ・機能:20ページ作成、予約プラス スタートプランは、20種類のテンプレートから選んでWebサイトを作成でき、質の高いWebサイトを誰でも無料で作れるので、すぐにWebサイトが必要な人におすすめです。また、スマートフォンに最適化する機能やドメインのSSLによるセキュリティなどにも対応しています。さらに、地図や動画などにも対応しています。ただし、無料プランでは独自ドメインや問い合わせフォームなどもなく、アクセス解析もできないので、Webサイトで集客や販売などを行うにはプランの変更がおすすめです。 ⑤デザイン性の高いサイトを作りたい方向け<Wix> Wix:https://ja.wix.com/ サイト作成の専門的な知識は不要で、初めにカテゴリーや目的を選択し、ドラッグアンドドロップの操作で簡単にWebサイトを作れます。目的や用途についての質問に答えるだけで、最適なWebサイトが自動で作成されることがWixの特徴です。ただし、一部のテンプレートのなかには途中で変更できないものもあるので注意してください。 また、Wixは動きのあるサイトを簡単に作れる点も特徴です。もっとも動きをつけるとサイトの表示速度が遅くなるデメリットもあります。 料金プラン ①無料プラン ・費用0円 ・機能:ホームページの作成・維持、動きのあるサイトも作成対応、レスポンシブ対応 ②ドメイン接続 ・費用:月額500円 ・機能:データ容量500MB、日本語カスタマーケア24時間対応、独自ドメイン ③趣味・個人サイト作成に<ベーシック> ・費用:月額900円 ・機能:データ容量3GB、日本語カスタマーケア24時間対応 ④帯域幅無制限の大容量データ<アドバンス> ・費用:月額1,500円 ・機能:データ容量10GB、Site Booster アプリ・VisitorAnalytics アプリ(1年間無料) ⑤商用利用のロゴ作成向け<VIP> ・費用:月額2,700円 ・機能:データ容量35GB、SNS用ロゴファイル、ビジネス用ロゴ作成 Wixは無料プランでホームページの作成と維持が可能で、コスト負担少なくWebサイトの運用が可能な点が魅力です。簡単操作で洗練されたWebサイトを作れます。アカウント内で複数のサイトを作成し、デザインを比較することも可能です。ただし、500MBまでのデータ容量などの制限、独自ドメインの使用が不可であったり、広告が掲載されたりします。Webサイトをビジネスに使う場合は、有料版を利用しましょう。 ⑥オンラインショップも作りたい方向け<ジンドゥー> ジンドゥー:https://www.jimdo.com/jp/ サービスを開始すると質問が表示されて、それに回答することでWebサイトが自動で作成されます。世界中の3,200万以上のWebサイトがジンドゥーで作成されており、主に日本以外の多くの国で利用されています。 また、ジャンルごとに40種類のテンプレートが用意されており、幅広いデザイン選択が可能です。操作画面は、直感的に理解できるイラスト付きのアイコンが特徴です。さらに、Webサイトはスマートフォンやタブレットに適した表示で閲覧できます。 料金プラン ①<Freeプラン> ・費用0円 ・機能:ホームページの作成・維持、動きのあるサイト作成に対応、レスポンシブ対応 ②個人利用向け<STARTプラン> ・費用:月額880円(2年一括支払い)、月額990円(1年一括支払い)、月額1,320円(1ヶ月支払い) ・機能:広告非表示、独自ドメイン ③ビジネス利用向け<GROWプラン> ・費用:月額1,430円(2年一括支払い)、月額1,590円/月(1年一括支払い)、月額2,090円(1ヶ月支払い) ・機能:アクセス解析最優先サポート、検索エンジン最適化 ジンドゥーでは、無料で5点の商品を掲載できるオンラインストアを開けます。ただし、独自ドメインの取得やロゴの消去ができません。お試しでオンラインストアを作ってみたい場合に向いています。また、ジンドゥーはレイアウトの変更が何度でもでき、自由にデザインを変えることができます。 広告を非表示にしたりアクセス解析をするには、有料のプランに変更する必要があります。なお、無料版は180日以上ログインしない場合ページが消去されるので注意しましょう。 ⑦欧米寄りのテンプレートが欲しい<Webflow> Webflow: https://webflow.com/ Webflowは、欧米寄りのテイストのデザインが豊富で、スタイリッシュなサイトを作成するのにおすすめです。コーディングによって作成したと思わせる豊富なテンプレートもあり、良質なWebサイトを作成できるツールです。 また、アニメーションや、レスポンシブデザインにも対応しています。さらに、AdobeのPhotoshopのような操作感が特徴で、とりわけグラフィックデザインの経験者ほど、使いやすく感じるでしょう。Webサイトの作成に細かい調整が必要であったり、こだわりのある場合に最適なツールといえます。 料金プラン ①お試しでサイト作成したい<スターター> ・費用0ドル ・機能:50のレコード数、50フォームの送信、Webflow.io ドメイン ②独自ドメインを利用したい<ベーシック> ・費用:14ドル/月(年一括支払い) ・機能:毎月500件のフォーム送信、独自ドメイン ③ブログコンテンツ作成向け<CMS> ・費用:23ドル/月(年一括支払い) ・機能:毎月1,000件のフォーム送信、2,000レコード数、独自ドメイン ④マーケティングを強化したい<ビジネス> ・費用:39ドル/月(年一括支払い) ・機能:毎月2,500件のフォーム送信、10,000レコード数、独自ドメイン Webflowには、直感的に操作できるデザインやアニメーションなども豊富なため、動きのあるサイト作りにも適しています。デザイン性の高さだけでなく、作成したサイトのコードをエクスポート(書き出し)できる点も魅力です。もっとも、Webflowのマニュアルは、英語で書かれています。また、Webサイト作成の難易度は高めで、HTMLやCSSなどの知識が必要になる場合もあります。 まとめ ノーコードツールの選び方からおすすめツールまでご紹介しました。ノーコードツールには、無料版も豊富にありますが、必要な機能を考えると、有料版にバージョンアップしていく必要もあります。目的に合ったサイト構築のため、有料版を利用することも視野に入れた方が良いでしょう。予算とも相談しながら、最適なツールを使い、理想とするサイトを作りましょう。 ノーコード開発を依頼するなら エネセーブはノーコード開発を得意としております。ノーコード開発をご検討の方は、是非以下よりお問い合わせ下さい。 お問い合わせ Tweet Share Hatena Pin it システム開発 <Web3.0>をご存じですか? 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