SEO対策 WordPressサイトの構造化データとは?そのメリットとマークアップ方法を解説 2023.01.20 この記事では、WordPressサイトで構造化データを利用するメリットや実装方法などについて解説しています。構造化データを使って、検索エンジンにWebページの内容を正確に理解させることが可能です。また、使うには一定の決まりや注意したい点があります。それらについて説明していきます。 構造化データとは何か 構造化データの意味 構造化データとは、webページの内容を検索エンジンが理解できるように作成されたデータのことです。検索エンジンは、Webページの内容を分析し検索結果に反映させています。しかし、内容の分析の仕方は人とは違います。例えば「福島」という単語を、私たちは文脈から瞬時に「地名」なのか「人名」なのかを理解することができます。一方、検索エンジンは人のように詳細に理解しているわけではありません。上記の文を性格に理解させるためには、検索エンジンが理解できる形で・「福島」は<地名>である・「福島」は<人名>であると伝える必要があります。この、理解できる形になっているデータが構造化データです。また、伝える作業のことを「マークアップ」と言います。 構造化データの成り立ち 構造化データは、「セマンティックweb」の考え方がベースになっています。セマンティックwebは、インターネットを単なるデータの集合体から、知識の集合体に変えていこうとする試みです。1998年にWebの創始者であるティム・バーナーズ・リー(Timothy J. Berners-Lee)氏が提唱し、同氏の主導するWeb関連技術規格の標準化団体W3C内のプロジェクトとして推進されてきました。検索エンジンは、上述したようにテキストを記号としての文字列と認識するため、テキストの持つ意味まで理解しているわけではありません。そこで、テキストが様々な情報を持つ「意味のある文字列である」ということを認識させよう、という考え方がセマンティックwebであり、それを可能にする方法が構造化データになるのです。 構造化データのメリット 構造化データを使うメリットは以下の2つです。 検索エンジンにコンテンツ内容を詳細に伝えることができる 構造化データによって、コンテンツ内のテキスト等の意味づけをすることで、検索エンジンは内容を詳細に理解しやすくなります。より正確な情報を提供できることになり、ユーザーがキーワードを検索した際、ヒットする可能性が上昇します。ユーザーがキーワードを検索したときに、該当した情報を持ったテキストの場合はヒットしやすくなります。結果として、間接的にSEO効果が期待できるのです。 検索結果にリッチリザルトが表示されることがある 構造化データを使用しているコンテンツは、検索画面でリッチリザルト表示されることがあります。リッチリザルトとはGoogleが提供する機能のひとつで、検索画面で通常野情報の他に追加で表示される詳細情報のことです。 リッチリザルトで表示される情報には様々なものがあります。例として以下のものが挙げられます。・パンくずリスト・口コミ・FAQ・レシピ・イベント情報・求人リッチリザルトが表示されることで、ユーザーにより詳細な情報を提供できるようになり、クリック率の上昇が期待できます。ただし構造化データを使用していても、全てのコンテンツに表示されるわけではないので注意が必要です。 構造化データのデメリット コストがかかる コンテンツに構造化データを取り入れるためには、いくつかの工程があります。したがって狙った効果を出すためには、ある程度の時間や費用がかかることも予想されます。かかるコストに見合った効果が出せるかどうかを見極める必要があるのです。 知識が必要 構造化データを使用するためには、マークアップの方法などの知識が必要です。誤った使用をすると、コンテンツ表示が崩れてしまうリスクがあります。また、リッチリザルトは構造化データを使用データを使用しても必ず表示されるものではないことと、思った通りの表示がされない場合があります。このような事態が発生しないためにも、あらかじめ知識を習得しておくことが必要です。 構造化データをマークアップする方法 マークアップが必要 検索エンジンに正しい情報を認識させるため、構造化データを使って意味づけをする必要があります。この意味づけする作業が「マークアップ」です。マークアップするには、「schema.org」の定める方法と言語を使います。schema.orgは構造化データのスキーマを作成・管理している共同コミュニティ活動です。Googleを始めとして、Bing、Yandex、Yahoo!等の主要検索エンジンに対応しています。マークアップには、HTML上で行う方法とツールを使う方法があります。 HTML上に直接マークアップする HTML上に直接マークアップするための形式には次の3種類があります。・JSON-LD・microdata・RDFa形式によって書き方が違いますが、いずれもHTMLファイルへ直接記述します。どの形式を使っても構造化データをマークアップできますが、Googleも推奨しているJSON-LDを使うことをお勧めします。JSON-LDの特長として既存のHTMLコードへの影響が少なく、シンプルで運用しやすいことが挙げられます。 ツールを利用してマークアップする マークアップするためにツールを利用することも可能です。構造化データの記述方法を知らなくても簡単にマークアップすることができます。以下に2つのツールを紹介します。 構造化データマークアップ支援ツール 「構造化データマークアップ支援ツール」は、Googleが提供する構造化データのマークアップを行うツールです。構造化データを実装するページのURLと構造化するデータタイプを入力することで、HTMLコードが作成されます。このコードを自身のページに実装すればマークアップが完了します。参照 構造化データマークアップ支援ツールhttps://www.google.com/webmasters/markup-helper/u/0/ データハイライターを用いてマークアップする 「データハイライター」を利用してマークアップをすることができます。このツールも、HTMLへの記述は不要で簡単にマークアップを実装することが可能です。データハイライターは、Googleのサーチコンソール上にあるツールです。マークアップするサイトはサーチコンソールに登録してしておく必要があります。参照 データ ハイライター https://www.google.com/webmasters/data-highlighter/u/0/sources?utm_source=wmx&utm_medium=deprecation-pane&utm_content=data-highlighter WordPressプラグイン導入 構造化マークアップが可能なプラグインを導入する方法もあります。プラグインによって、マークアップできる構造化データには違いがあります。導入するプラグインが構造化したいデータタイプに対応していない場合は、他のプラグインを選択するか、手動でマークアップすることが必要です。・Schema記事、ブログ投稿、マルチメディアコンテンツや著者プロフィールなどの情報が、検索エンジンにインデックスされやすくなります。・Markup (JSON-LD)簡単に構造化データを追加することができるラグインです。設定パネルで各種タイプのデータ(記事、ブログ投稿、イベント、ローカルビジネス、サイトナビゲーション等)を選択できます。・All In One Schema.org Rich Snippets製品やサービスなどの評価に星を付けて表示することができます。自社製品・サービスにも使用できます。 構造化データを検証する方法 構造化データのマークアップに問題があると、検索エンジンに正しく認識されずリッチリザルトが表示されないといった事態が起こります。それを回避するため、正しくマークアップされているか検証する必要があります。検証には以下の3種類の方法があります。 スキーマ マークアップ検証ツールを利用する 「スキーマ マークアップ検証ツール」を使用すれば、コードミスのチェックを行うことができます。Googleの「構造化データをテスト」というページから「スキーマ マークアップ検証ツール」をクリックすると、URLを入力する欄が表示されます。そこへ検証するページのURLを入れてテストを開始します。問題がある場合は、エラーや警告が表示されるので該当箇所を修正します。参照 スキーマ マークアップ検証ツール https://developers.google.com/search/docs/appearance/structured-data リッチリザルトテストを利用する 上記「構造化データをテスト」ページから「リッチリザルト テスト」を行うこともできます。リッチリザルトテストでは、構造化データの検証とともに、検索画面でリッチリザルトがどのように表示されるかをプレビューすることもできます。 サーチコンソール(Google Search Console)を利用する Googleのサーチコンソールの「構造化データ」項目から検証することも可能です。ページごとの検証ではなく、サイト全体を一度で検証できます。ただし、リザルトテストのようなプレビュー機能はありません。 構造化データの注意点 今まで構造化データの使用で、検索エンジンに正確な情報を認識させる効果があるということを述べてきました。しかし、注意したい点もあります。この注意点について以下に説明します。 Webサイトへの流入数が減少する場合がある リッチリザルトの表示などで、詳細情報が掲載されるとユーザーの検索にヒットしやすくなります。このことは、サイトへの流入が増えるチャンスでもありますが、同時に流入数減少につながる場合もあります。どういうことかというと、詳細情報が掲載されたことでユーザーの検索が検索画面で完結してしまうことが考えられます。敢えてサイトを開く必要がなくなるからです。コンテンツの内容をよく見極め、説明文(スニペット)の文章を工夫する等の対策が必要です。 SEOに直接効果があるわけではない 構造化データをマークアップするだけで検索の上位表示が可能になるわけではありません。検索エンジンに正確な情報を認識させることや、ユーザーのクリック数の向上は、あくまでも間接的なSEO対策です。構造化データマークアップには、ある程度の専門知識が必要です。また、時間や手間がかかるものでもあります。場合によっては、他の対策をとる方が早く結果が出ることもあるでしょう。メリット、デメリットを把握したうえで充分に検討することをお勧めします。 まとめ 構造化データを使うことで、検索エンジンに正確な情報を認識させ、検索結果に詳細情報を掲載することができます。構造化データのマークアップするには、HTMLに直接記述する他、ツールやプラグインを使用することも可能です。また構造化データの使用はメリット、デメリットがあります。サイトの内容や状況に照らし合わせ、上手にSEO対策に役立てて行くことをお勧めします。 SEO対策済のWEBサービス開発を依頼するなら エネセーブでは、SEO対策済のWebサービス開発を得意としております。SEO対策済のWebサービスの開発をご検討の方は、是非以下よりお問い合わせ下さい。 お問い合わせ Tweet Share Hatena Pin it SEO対策 キーワード使用回数や出現率のSEO効果はどれくらい?... キュレーションサイトのプラットフォーム戦略