1. HOME
  2. ブログ
  3. ライブ配信
  4. 動画配信システムとは?構築方法やコストのご紹介

ブログ

BLOG

ライブ配信

動画配信システムとは?構築方法やコストのご紹介

 動画配信システムを使って、ビジネスに活用していきたいと考える方は多いのではないでしょうか。では、どうやって構築するのでしょうか?また、コストはどれくらいでしょうか?本記事では、動画配信システムの概要や構築にかかる費用相場を解説するとともに、おすすめの動画配信システム開発会社までご紹介いたします。

動画配信システムとは何か

 動画配信システムとは、ネットワーク経由で動画を配信できるシステムのことをいいます。有名なものに、YouTubeやニコニコ動画などのサイトもあります。多くの方はこちらを思い浮かべるのではないでしょうか。しかし、一般的には、特定の組織内に限定した動画コンテンツの配信、または特定のユーザーを対象にした動画コンテンツの配信ができるシステムをいうことが多いです。

 そして、動画配信システムは、動画配信プラットフォーム」「動画配信CMS」を総称して呼ぶこともあります。「動画配信サイト=CMS」とは動画のアップロードやユーザーを管理する管理者機能、配信された動画を視聴するユーザー画面を統合したもの、また「動画配信プラットフォーム=サーバ・インフラ」とは、アップロードされた動画を保存・管理・配信するものです。

 動画配信システムは、大半がインターネット回線を活用するものですが、閉鎖的に運用したい場合、オンプレミス型を構築して社内LANのみで利用する場合もあります。

動画配信の仕組み

 動画配信の仕組みは、主に次の3つに分けられます。①ストリーミング配信、②プログレッシブダウンロード配信、③DRM配信です。以下に詳しくご紹介します。自社の動画配信する目的に合わせた配信方法を選びましょう。

①ストリーミング配信

 端末に転送された動画データを順次再生していく配信方式で、映画などの長尺動画の配信に向いています。長所は、端末に動画データが残らず著作権保護に強いこと、短所は、通信環境が不安定であれば動画再生に悪影響がでることです。

②プログレッシブダウンロード配信

 ダウンロードしながらストリーミング再生する配信方式のことで、「ダウンロード配信」と「ストリーミング配信」の中間に位置する方式といえます。YouTubeがこの代表例です。長所は、ストリーミングとダウンロードの便利さを併せ持っている点で、ダウンロード完了した箇所はオフラインでも再生できます。反対に短所は、コピー・保存がしやすく著作権保護に弱い点です。

③DRM配信

 ワンタイムURL、データ暗号化、ドメイン・IP制限などを使用した配信方法です。長所は、強力な著作権保護が実装可能なことですが、短所はDRMの使用料が発生するため、配信費用が高額になることです。著作権の厳しい有料コンテンツの配信に向いています。

動画配信システムを導入する目的

 動画配信システムには、様々な使い方があります。どのような目的で導入するのかを明確にし、必要な機能・規模などの要件を定めていくことが重要です。 

 動画配信システムを導入するとどのような目的が達成できるのか、確認しておきましょう。①多角的にわかりやすく情報を伝えることができる、②社内の情報共有の容易化、③従業員教育やノウハウ継承に役立つ、この3点に分けてご説明します。

①多角的にわかりやすく情報を伝えることができる

 何と言っても情報をわかりやすく伝えることができる強みがあります。動画にすることで、伝える側のニュアンスや空気感など文字以外の多角的な情報と併せて伝えることができます。これにより、文章よりも正確で豊富な情報を伝達できるのです。動画配信する目的で一番に挙げられるものといえます。

②社内の情報共有の容易化

 近年リモートワークが主流な働き方の一つとなっていますが、このように社員が同じ場所にいなくても、一つの動画をみることでリアルタイムで情報を共有することができます。

 また、例えば、ある会議に欠席する社員がいても、動画を録画、アーカイブにしておくことで欠席した社員もその動画を視聴できます。これにより会議の情報を出席者と同じくらいの密度で共有できるのです。

③従業員教育やノウハウ継承に役立つ

 社内研修やセミナーを開催する際に、これまでは社員を一堂に集める必要がありました。しかし、これでは日程調整や開催場所の確保など、手間や労力がかかります。しかし、動画配信サービスを導入すると、社員を一つの場所に拘束する必要はありませんから、場所の確保や日程調整もぐんと楽になります。さらに、動画と合わせたマニュアルを作成すれば、社員もわかりやすく学ぶことができます。

 また、研修内容やセミナーを動画で記録しておくことで、社内資料として保存しておくことができますから、ノウハウの継承にもつながります。もっとも、録画の可否は事前に確認しておきましょう。

動画配信システム構築にかかる費用

 実際に動画配信システムを構築するには、どのような方法があり、費用はどの程度必要なのでしょうか。①パッケージカスタマイズ、②クラウド型動画配信システム、③スクラッチ開発、この3つに分けてご紹介いたします。

①パッケージカスタマイズについて

 パッケージカスタマイズは、基本機能が実装済みで、構築が素早いことが特徴です。短期間・低価格で構築可能な点が魅力ですが、カスタマイズの自由度がまちまちです。もっとも、後で述べるスクラッチ開発ほどではないものの、オリジナルデザインのサイトの立ち上げは可能です。

 費用相場は、80万円〜で、インフラ維持管理費用は別途かかります。

②クラウド型動画配信システムについて

 近年、豊富な機能が搭載された、法人向けクラウド動画配信システムが多く登場しています。初期費用が低く、保守・維持費用もかからないうえに、早く導入できます。特殊な機能を必要とせず、デザインのこだわりが少ないのであれば最適な方法といえます。デメリットは、カスタマイズの自由度が低くなることです。

 初期費用は10万円~15万円、月額費用は5万円~となっています。サービスによっては、月額費用が月額性か従量制に分かれますので利用目的に応じて使い分けましょう。

③スクラッチ開発について

 スクラッチ開発とは、一から動画配信システムを構築する方法で、完全オーダーメイドの方式です。動画配信システムを構築する際には、動画の保存・管理・配信を行ったり、管理画面・ユーザー画面の統合された動画配信サイトが必要になりますが、これらをもっとも自由に構築できるのはこのスクラッチ開発です。ただし、ストリーミングサーバやインフラ環境も含め、すべてをゼロから開発することで費用は高くなります。オリジナリティある大規模な動画配信ビジネスを展開する場合に、最適といえます。

 費用相場は150万円〜で、インフラ維持管理費用は別途必要になります。

動画配信システムを構築するフロー

 動画配信システムを構築するフローは以下のとおりです。詳しくみていきましょう。

  1. コンセプトの決定
  2. 要件定義する
  3. 依頼するシステム開発会社を探す
  4. 見積りと比較
  5. 実装する
  6. 動作テストとリリース

1 コンセプトの決定

 何のために、どんな動画配信システムを作りたいのか、コンセプトを決めましょう。YouTubeなど大手の動画配信システムがあるなか成功するためには、コンセプトの差別化が重要です。

2 要件定義する

 コンセプトをもとに、システムに必要な機能や設定を「要件定義」にまとめていきます。システム開発を外注する場合、この要件定義がしっかりしているほど、開発会社に意図がはっきりと伝わり、イメージ通りのシステムが作られやすくなります。

3 依頼するシステム開発会社を探す

 重要なのは、イメージするシステムを構築できる技術を持つ会社を選ぶことです。システム開発会社は得意なことがそれぞれ違っていたり、技術の程度も異なります。そのため、依頼先の会社選びは慎重に行いましょう。過去の実績に自社のイメージに近い実績があるか確認しましょう。

4 見積りと比較

 いくつか会社を選定した後は、見積を出してもらい、比較しましょう。見積もりの際には、各会社に対して、なるべく具体的に開発の目的や要件定義を伝えることが重要です。また、運用開始後のサポートも含めて見積もりをとってもらいます。こうすると、運用開始後も含めた正確な見積が把握できます。

5 実装する

 依頼先を決めると、あとは契約の取り交わしを行い、開発会社は開発に着手します。開発期間は、パッケージを利用し動画配信システムを開発する場合には2ヶ月程度が目安です。依頼側は、開発中は基本的に待つだけですが、開発会社からの動作確認や成果物に内容に関して問い合わせがあれば、適宜対応していきましょう。その際、イメージの食い違いがないか確認します。

6 動作テストとリリース

 動画配信システムは、その性質上バグが生じる可能性が高いです。そのため、システム開発が完了したら、必ず納品前の動作テストを行います。また、システムが要件定義通りになっているか、動作に不備はないかという点もしっかりチェックします。テスト完了後システムをリリースし、ユーザーと合意を取ったうえで実際の運用を開始します。

動画配信システムをビジネスで活用する場合に必要な機能は?

 動画配信システムをビジネス目的で構築するなら(特に、法人が構築する場合)、どの方法においても必要最低限搭載すべき機能はあります。動画配信システムの構築目的によっても欲しい機能は異なりますが、ここではビジネス・法人向けに必要な代表的機能4つをご紹介いたします。

①セキュリティの確保

 法人の場合、著作権や機密情報を含むコンテンツを扱うことも多くなります。そのため、セキュリティの確保は重要な課題です。サーバ・インフラのセキュリティ環境に加え、動画配信の形式、DRMへの対応などのチェックは必須です。オンプレミス環境に動画配信システムを構築すると、厳重に動画コンテンツの管理ができるので、検討しましょう。

②会員管理や視聴の制限機能

 法人がビジネスとして、動画配信システムを構築する際の基本的なニーズは、視聴ユーザーの範囲を特定したり、会員登録やその管理ではないでしょうか。そのため、「会員管理機能」によるアクセスユーザーの管理、「視聴制限機能」による特定のユーザーにのみ視聴を許可するといった機能が必要です。

③外部システムとの連携

 外部システムとスムーズに連携できる機能を備えましょう。ビジネスのために動画配信するのであれば、ユーザーの視聴状況や嗜好の分析が欠かせまん。また、自社CMSとの連携も、動画配信プラットフォームだけを利用する場合には必要です。

④決済機能

 動画コンテンツを販売するなどして収益化することを考えた場合、決済機能は必須となります。導入する決済機能は、サブスクリプション形式、買い切り型などのビジネスモデルによって異なります。

おすすめするシステム開発会社

①株式会社フォアフロントサービス

 株式会社フォアフロントサービスは、オープンソース動画配信プラットフォーム「Kalture」を活用した動画配信システム構築を得意としています。Webサイト、ECサイト、ライブ配信、Webシステムの構築・開発を中心に、サーバ構築・保守・運用サービス、SEOまで幅広く対応しています。サーバの構築から運用までを任せられる点も魅力です。また、ニーズにあわせてカスタマイズすることで、オリジナルデザインや機能を持つ動画配信システムの構築も可能です。プロバスケットボールリーグ「B3」の公式動画サイトを構築するなど、確かな構築実績があります。コストを抑えながら動画配信システムを構築したい場合に最適な開発会社といえます。

 参照:https://www.forefrontservice.co.jp/

②株式会社メテオリレイ

 株式会社メテオリレイは、創業以来の15年、3000社以上のシステム開発・構築をしてきた豊富な実績があります。そのため、独自の動画配信システム構築のノウハウが蓄積されている点が魅力です。動画配信システムをはじめ、IoT / AI開発、Webシステム開発、Webサイト構築などの事業も手掛けています。とりわけ、動画配信システムの構築では、コストパフォーマンスの良い提案がもらえます。費用も、ベーシックプランが150万円から、スタンダードプランが300万円から用意され、ニーズに応じたプランを用意しています。専用サーバなどホスティングサービスも利用できます。

 参照:https://www.meteorelay.jp/

法人向けのおすすめ動画配信サービス

 ビジネス・法人向けに、会員機能やセキュリティの確保された動画配信システムを導入したいが、構築・開発に必要な初期費用の負担をなるべく軽くしたいという方には、クラウド型の法人向け動画配信サービスがおすすめです。様々なサービスがありますが、機能と月額費用の適切なバランスをもとに選ぶことが必要です。3つのおすすめサービスをご紹介致します。

①millvi(ミルビィ)

 「millvi(ミルビィ)」は、ビデオテクノロジー企業株式会社エビリーが開発・提供する動画配信サービスです。700社以上で導入されている国内最大級の規模を誇ります。主なサービスは、動画配信システム「ミルビィ」を中心に、動画共有ポータルサイトが構築できる「ミルビィポータル」、動画販売サイトが構築できる「ミルビィポータルEC」、ライブ配信の「ミルビィライブ」などです。10種類以上のビデオプレイヤーを選択できるうえ、CDNによる安定の動画配信を実現し、充実した機能を持ちます。また、外部システムと連携できる各種APIも用意されています。

 初期費用は10万円~で、「スタンダード」プランは月額5万円で300GBまでの月間転送が可能、「プロフェッショナル」プランでは月額10万円で1TBまでの月間転送が可能となっています。

 参照:https://millvi.jp/

②MOOGA(ムーガ)

 「MOOGA(ムーガ)」は、Webシステム開発、Webサイト構築事業を展開する株式会社ワンゴジュウゴが開発・提供するクラウド型動画配信システムです。動画管理・アカウント管理・配信管理の簡単3ステップで特定のユーザーに動画を配信できる、使いやすさとわかりやすさが魅力です。パスワードやIPアドレス制限によるセキュリティ対策、自社システムとのAPI連携など、過不足のない配信・視聴環境整備が可能です。動画へのチャプター追加機能、動画に関連するファイルの添付、ユーザーの視聴動向の分析といった便利機能も充実しています。30アカウント容量2GBの「ライト」プランなら月額1万5000円で利用でき、初期費用も全プラン共通で5万円に設定されるなど、取り入れやすい点も特長です。

 参照:https://mooga.jp/

③クラストリーム

 「クラストリーム」は、株式会社アイ・ピー・エルが開発・提供する、クラウド型動画配信プラットフォームです。そのため、面倒なメンテナンス・アップデートを考える必要がないことが特長です。官公庁や大学、大手企業などで約60万人に利用されています。閲覧履歴管理、ログ記録など、ビジネス利用に適した機能も充実しており、社員や受講生など特定のユーザー向けに、セキュリティとしても安心できる環境で限定ライブ配信などができます。

 「ライト」プランは視聴ユーザー100名までに対応し、月額5万5000円、「スタンダード」プランなら視聴ユーザー1000名まで対応し月額11万円と、各種プランが用意されています。他にも機能を限定した安価なプランや、セキュリティ重視のオンプレミス型も選べます。

 参照:https://classtream.jp/

まとめ

 動画配信システムを導入すると、文章よりも格段多くの情報を伝達・共有できます。そのため、社内教育や研修に留まらず、マーケティングプロモーションとしても幅広く活用できます。今後も動画配信サービスは拡大していくでしょう。動画配信システムの導入は企業の成長にもつながります。

 動画配信システムは手軽に取り入れられる時代になりました。しかし、動画配信システムの開発会社を選ぶ際には、まずは導入の目的を明確に、どのようなシステムを求めているか具体的なイメージを持つことが重要です。そうすれば、自ずと依頼する開発会社の選定もスムーズに進み、狙い通りのシステムが構築できるでしょう。

関連記事