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ビジュアルデザインレビューのやり方とは

この記事ではビジュアルデザインのレビューのやり方を、特に非デザイナーの方に向けて解説しています。

ビジュアルデザインとは、映像や画像、文字などを使って情報を伝える表現方法のことです。ポスターやパンフレット、webサイトなど日常でも目にする機会が多くあります。

似た言葉にグラフィックデザインがあります。グラフィックデザインは写真やイラストなどを利用した平面のデザインですが、ビジュアルデザインには映像や音声なども含まれます。したがってグラフィックデザインはビジュアルデザインのひとつであると言えます。

ビジュアルデザインをレビューする際に気を付けること

デザインの知識や経験がないと、ビジュアルデザインは難しく感じることと思います。レビューしても「なんとなく良い(もしくは良くない)」「綺麗」「かっこいい」など曖昧な表現になりがちです。しかし、それではこちらの意図がうまく伝わらず満足のいくデザインに仕上がらないかもしれません。

もちろん見た目が良いに越したことはないのですが、ビジュアルデザインの目指すところは、見た人に何らかの行動を起こしてもらうことです。(商品を購入する、サービスを受ける等)ビジュアルデザインは、必要な情報が整理されており、その情報を見た結果こちらの目指す行動を取ることができるような設計であることが求められます。

デザインはアートではありません。ですから、レビューにはセンスよりも目的が達成できるかどうかを見極める視点が必要です。このことを念頭に置いてデザインを見ていくと、抽象的にならずにレビューすることができるでしょう。

ビジュアルデザインレビューの視点

それではビジュアルデザインをレビューする際に、どこを見るべきなのでしょうか。以下にレビューをする際見るべき項目を5つ挙げています。5つの視点を持つことで、より具体的な判断が可能になります。

1. 注目点はどこか

たとえは映画のポスターなどの中で、特に印象に残っている部分があった、という経験はありませんか。他の細かいところは忘れてしまっても、そこだけはしっかりと覚えているように意図されている部分、それが「注目点」です。

デザイナーは、意図的に注目点を創り出します。一番目立たせたい部分を選び、サイズや色、配置などを工夫して、視点が向くようにしているのです。

レビューする側は、まず注目点を探してみましょう。注目点はビジュアルウエイト(視覚的な重み)で見つけることができます。デザイン要素の形や大きさ、色、明るさなどの違いでビジュアルウエイトが形成されています。

注目点を見つけたら、その要素を目立たせる価値があるかどうかを判断します。注目点によって、そのデザインを見た人の第一印象が変わってきます。どのような印象を与えたいのか、を念頭に置いて考えることが大切です。

2. ビジュアルヒエラルキーは適切か

「ビジュアルヒエラルキー」という言葉は、視覚的な階層構造を意味します。
デザイン要素の中で重要度の高い順に階層化し、デザインを構築していくテクニックです。
言い換えると、一番重要な部分が最初に目に入るように、二番目に重要な部分はその次に…と見た人の目線を誘導していくことがビジュアルヒエラルキーになります。

人間の脳は視覚優位だと言われています。目に入った情報を瞬時に処理し、次の行動を決定します。ですから見た瞬間に伝えたい情報が理解できるデザインは、見る人に素早く次の行動を促すことができるのです。

レビューでは、ビジュアルヒエラルキーを観察してみましょう。その際、以下の点を意識して観察すると良いでしょう。

重要な要素は他より目立つように工夫が施されている

テキストの大きさや太さ、他の部分と書体を変えることで要素を目立たせることが可能です。明るくハッキリとした色はパステルカラーやくすんだ色に比べて容易に注意を引くことができるでしょう。また、重要な要素と関連する要素を一か所にまとめることでより注目を集めることができます。

デザインの中の要素の数は適切である

デザイン中の要素が多くなるにつれて、見る人の情報量も増えていきます。情報が多すぎると、重要度がぼやけてしまいます。必要な情報だけを与えることができるよう、要素数を絞ることが必要です。

目的を達成できるデザインになっている

デザインの目的は、見た人が情報を得て作り手の意図する行動を取ることです。そのためには、ビジュアルヒエラルキーがこちらの意図する行動を取ってもらえるような階層になっている必要があります。

3.目的に沿った感情が生じるか

もし、温泉宿のパンフレットの背景画像が高層ビルの立ち並ぶ大都会の風景だったとしたら、違和感を感じませんか。多くの人は温泉という言葉から「温もり」や「癒し」といったイメージを持つと思われます。しかし、無機質な高層ビル群の画像がその期待を裏切ってしまうでしょう。

ひとつのデザインによって、それを見た人に様々な感情が生まれます。そのデザインは、見る人に作り手の意図している感情を想起させるものでしょうか。

レビューの際はそのデザインから受ける印象が、こちらの意図しているものと一致していなくてはなりません。不一致が起きている場合、たとえ必要な情報がしっかりと盛り込まれていたとしても、見る人の信頼を得ることができないのです。

4. 解釈ではなく理解できるか

デザインは情報を簡潔に伝えるものです。優れたデザインは、伝えたい情報が正しく理解できるものになります。

見る人があれこれと解釈してしまうようでは、情報が正しく伝わりません。デザインは芸術作品ではないのです。

レビューしているデザインは、こちらの伝えたい情報を正しく、そして簡単に理解できるように作られているでしょうか。以下の点から判断することができます。

・余白の使い方
・スッキリとしている
・バランスの取り方

5.ストレスなく見ることができるか(目に優しいか)

情報が簡潔に理解できるようなデザインでも、見る人がチグハグな印象を受けたり目がチカチカするようでは、情報が伝わることなく終わってしまいます。
デザインにおいては、いかにストレスなく快適に見てもらえるか、ということも重要なことです。

なお、目に優しいデザインは、「コントラスト」「色数」「要素の配置」が適切に施されています。

「コントラスト」は、色の明暗差のことです。コントラストが強ければハッキリと見えますが、強すぎるコントラストは目に負担をかけます。「色数」が多いとその分目の動きも多くなります。なぜなら人間は情報として色を認識しているからです。「要素の配置」も同様で、デザイン要素がバラバラに配置されていると目の動きも大きくなってしまいます。

良いデザインは、見る人にストレスを感じさせないように配色や配置が計算されているのです。

テキストと背景色のバランスはどうか

重要な部分を目立たせるため、あえて強いコントラストを使う場合もあります。(白地に赤文字など)しかし、それが何か所も出てきたりあまりにも強いコントラストである場合は見る人にストレスを感じさせてしまいます。多すぎる色使いも同様です。

テキストは読みやすいか

適切な大きさであることはもちろんのこと、書体にも注意が必要です。余程のことがない限り、一般的な書体を使う方が見る人に安心感を与えます。

まとめ

非デザイナーがビジュアルデザインをレビューする際には、「注目点はあるか」「ビジュアルヒエラルキーは適切か」「目的に沿った感情が生じるか」「解釈でなく理解できるか」「ストレスなく見ることができるか」の5つの視点を持つと、具体的なレビューができるようになります。また、これらを満たしているデザインは結果的に美しく見やすいものになっているでしょう。

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